御嶽山 王滝頂上近くは静穏化

王滝頂上近くは静穏化 御嶽山噴気孔で気象庁  2月14日付 信濃毎日

 気象庁は13日、2014年に噴火した御嶽山の三つある活発な噴気孔のうち、木曽郡王滝村の王滝頂上に最も近い噴気孔が静穏化していると明らかにした。同庁は三つから各500メートルの範囲は、火山灰などがごく小規模に噴出する恐れがあり、「注意が必要」としていた。村は入山規制を続ける王滝頂上までの登山道について、安全対策を施した上で9月末をめどに規制緩和する方針で、静穏化が確認されれば安全性が裏付けられることになる。
 この噴気孔から王滝頂上までは約400メートル。同庁は雪解けを待って現地調査した上で最終判断する方針だ。静穏化が確認され、注意が必要とする500メートルの範囲が解かれれば、王滝頂上と山頂の剣ケ峰の間にあり、噴火で多くの死傷者が出た八丁ダルミも同様に範囲を外れる。ただ八丁ダルミの規制緩和は、シェルター(退避壕(ごう))設置など安全対策が済んでからになる。
 岐阜県高山市で同日、長野、岐阜両県、山麓市町村などでつくる御嶽山火山防災協議会があり、同庁が見解を示した。
 同庁は17年8月、噴火警戒レベルを1(活火山であることに留意)に引き下げたが、活発な三つの噴気孔から500メートルの範囲を「ごく小規模な噴出に注意が必要」とした。
 同庁火山課の宮村淳一・火山対策官はこの日の会合で、噴煙の高さや山頂直下の地震回数、地殻変動の面から火山活動が「少しずつ落ち着く傾向にある」と説明。王滝頂上に最も近い噴気孔について、温度が噴気孔以外の場所と同様のレベルに落ち着いているとし、「現地調査をした上で、『活発な噴気孔』から外す可能性がある」と述べた。
 村は王滝頂上への規制緩和に向け、9月末までに王滝頂上山荘併設の木造避難施設への噴石対策、鋼鉄製のシェルター新設、登山道整備を進め、山荘の解体を始める。山荘内で亡くなった人もいるため、解体前には遺族らに慰霊の機会を設ける方針で、その後、一般登山者も王滝頂上まで登れるようにする計画だ。
 ただ、この日の会合で名古屋大大学院の山岡耕春教授(地震学、火山学)は「噴煙の高さが低くなったからといって、次の噴火がすぐに起きないとはいえない」とし、引き続き警戒が必要と助言した。
(信濃毎日 2019年2月14日掲載)

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